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サン・レコードのエルヴィス・プレスリー

2021年11月22日

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サン・レコードは1952年にメンフィスに設立されたレコード会社で、エルヴィス・プレスリーの他にカール・パーキンスやジョニー・キャッシュなどの初期のロックン・ロールの立役者を輩出している。設立者のサム・フィリプスはブラック・ミュージックを白人の間に広めたいという思いがあり、「黒人のように歌える白人がいれば一儲けできる」が口癖だった。

エルヴィスは18歳のときに自主レコードをサン・レコードで作成し、同社に積極的に関わろうとしていた。そのエルヴィスの才能を同社のアシスタントである女性マリオン・カイスカーが見い出し、最終的にレコード・デビューへとつながっていく。
サン・レコードで録音された曲群はエルヴィス・プレスリーの原点と言えるものであり、黒人音楽と白人音楽が融合した新しい音楽「ロックン・ロール」の誕生でもあった。

1953年から55年の間に、エルヴィスはサン・レコードで少なくとも24曲レコーディングしている。そのうち最初の4曲は自主制作のもの。サン・レコード時代には5枚のシングル・レコード(10曲)のみが発売された。その他の曲は、移籍したRCAのアルバムに収録されていき、没後にテープが見つかったものもある。現在は、自主制作した4曲は残存していたアセテート盤から復刻され、音源テープが残存していた20曲中18曲を聴くことができる。
自主制作のもの以外、すべてサム・フィリプスがプロデュースしている。ほとんどの曲が、スコッティ・ムーアがギター、ビル・ブラックがベース、エルヴィスはリズム・ギターで、ときにドラムスが入る。

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サン・スタジオ(ウィキペディア) *サム・フィリプス(ウィキペディア)

目次

1.マイ・ハピネス(My Happiness)1953年7月18日

エルヴィスが初めてサン・レコードで録音したバラード。母親への誕生日プレゼントとする説もあるが、母親の誕生日は4月であり、おかしい。自分の歌声を聞きたいと思ったか、あるいはサン・レコードと繋がりを持ちたかった、というのが正しいようである。
自主制作した全4曲は、残っていたアセテート盤から復刻されたもの。

2.心のうずく時(That's When Your Heartaches Begin)1953年7月18日

マイ・ハピネスの裏面に録音されたバラード。

3.アイル・ネヴァー・スタンド・イン・ユア・ウェイ(I'll Never Stand in Your Way)1954年1月4日

エルヴィスが2度目にサン・レコードを訪れて自主制作したバラード。

4.イット・ウドゥント・ビー・ザ・セイム・ウィザウト・ユー(It Wouldn't Be the Same Without You)1954年1月4日

上記の裏面。やはりバラード。

5.ハーバー・ライツ(Harbor Lights)1954年7月5日

歴史的な1954年7月5日のレコーディングで、最初にテープに録音されたバラード。サム・フィリプスは商品化の価値はなしとした。1974年発売の「Elvis: A Legendary Performer, Vol. 2」で初めてリリースされた。

6.アイ・ラヴ・ユー・ビコーズ(I Love You Because)1954年7月5日

サム・フィリプスは発売する価値なしとしたが、RCAはファースト・アルバム「エルヴィス・プレスリー登場」に入れた曲。次の「ザッツ・オール・ライト」をレコーディングするまで、すべての曲がバラードだった。

7.ザッツ・オール・ライト(That's All Right)1954年7月5日

エルヴィスのデビュー曲。1954年7月5日、すでに「ハーバー・ライツ」と「アイ・ラヴ・ユー・ビコーズ」がテープに録音されていたが満足できず休憩となったときに、エルヴィス達が歌っているのを聴いたサムが「何をやっているんだ。もう一度やってくれ」と叫びながらコントロール・ルームから飛び出してきたという。それまでと違い、この曲は短時間でOKとなった。

8.ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー(Blue Moon of Kentucky)1954年7月5日

「ザッツ・オール・ライト」に続いてテープに録音されたとする説と、翌日に録音されたとする説があるが、いずれにしても「ザッツ・オール・ライト」と並んでロックン・ロールの誕生に寄与した曲のひとつには違いない。短い録音だが、原曲に近いスロー・バージョンも残っている。

9.ブルー・ムーン(Blue Moon)1954年8月19日

1956年、RCAからのファースト・アルバム「エルヴィス・プレスリー登場」でリリースされた。

10.トゥモロー・ナイト(Tomorrow Night)1954年9月10日

オリジナルの音源に新しい演奏とコーラスがオーバーダビングされて、1965年に発売されたアルバム「Elvis for everyone」(1954年~1964年に録音された様々な音源から構成されている)に収録された。

11.あなたを離さない(I'll Never Let You Go (Little Darlin'))1954年9月10日

サン・レコード時代にはリリースされなかったが、「ブルー・ムーン」と同様に「エルヴィス・プレスリー登場」に収録された。

12.ジャスト・ビコーズ(Just Because)1954年9月10日

サン・レコード時代にはリリースされなかったが、「エルヴィス・プレスリー登場」に収録された。

13.今夜は快調(Good Rockin' Tonight)1954年9月10日

サン・レコードからの2枚目のシングル。1枚目ほどは売れなかったが、ビルボード誌が大きく取り上げ、「叩き込むように歌う新しい歌手」「カントリー、リズム・アンド・ブルース、ポップスのいずれの分野でもアピールする力を持っている」と評した。

14.お日様なんて出なくても構わない(I Don't Care If the Sun Don't Shine)1954年9月10日

サン・レコードからの2枚目シングル「今夜は快調」のカップリング曲。

15.Satisfied 1954年9月10日

録音テープが喪失している。

16.ミルクカウ・ブルース・ブギー(Milkcow Blues Boogie)1954年12月10日

サン・レコードからの3枚目のシングル。ビルボード誌で取り上げられることもなく、売れ行きもそれほどではなかった。

17.ユー・アー・ア・ハートブレイカー(You're a Heartbreaker)1954年12月10日

サン・レコードからの3枚目シングル「ミルクカウ・ブルース・ブギー」のカップリング曲。

18.アイム・レフト、ユー・アー・ライト、シー・イズ・ゴーン(I'm Left, You're Right, She's Gone)1954年12月18日

サン・レコードからの4枚目シングル「ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス」のカップリング曲。

19.ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス(Baby Let's Play House)1955年2月5日

サン・レコードからの4枚目のシングル。初めて全米チャートに登場した(カントリー部門5位)。

20.アイ・ガット・ア・ウーマン(I Got a Woman)1955年2月5日

ステージで歌っているが、スタジオ録音のテープは残っていない。RCA移籍後の1956年1月10日に録音されたものがファースト・アルバムに収録されている。

21.忘れじの人(I Forgot to Remember to Forget)1955年7月11日

サン・レコードからの5枚目のシングル。初の全米1位(カントリー部門)となった。1955年後期のステージで、よく歌っていたようだ。

22.ミステリー・トレイン(Mystery Train)1955年7月11日

サン・レコードからの5枚目シングルのカップリング曲。チャートではカントリー部門で11位が最高だったが、後に多くのミュージシャンから高く評価されている。シンプルで、エルヴィスのリズム・ギターが光る曲。

23.当てにしてるぜ(Tryin' to Get to You)1955年7月11日

1955年3月に録音されたが不満足な出来で、7月11日のものがOKとなっている。RCAからの「エルヴィス・プレスリー登場」に収録された。

24.恋は激しく(When It Rains, It Really Pours)1955年11月20日

不明だった録音テープが1982年に発見され、1983年発売の「Elvis: A Legendary Performer Volume 4」でリリースされた。1965年に発売されたアルバム「Elvis for everyone」に収録されていたものは、RCA移籍後の1957年2月に2度目のレコーディングをしたもの。

サン・レコード録音の曲が聴けるアルバム

The Complete Sun Sessions(1990)28曲

サン・レコード時代にシングル・レコードとして発売した10曲に加え、発売されなかった曲、別テイクなど全28曲が収録されている。ゴールド・レコードとなった。

Elvis at Sun(2004)19曲

エルヴィスのサン・レコードで商業的にレコーディングされた曲すべてを録音順に並べた最もコンパクトなCD。

A Boy From Tupelo(2012)82曲

現存するRCA移籍前のすべての録音、つまり、自主制作した「マイ・ハピネス」・他の4曲、サン・レコードでの録音、サン・レコード時代のステージ・ライヴ録音が収録されたCD3枚組。テープ修復作業に膨大に時間をかけマスタリングされ、クオリティの高いサウンドとなっている。
2枚目のCDはアウト・テイク集となっていて、エルヴィスが納得いくまでレコーディングを繰り返していたことがよくわかる。
3枚目はサン・レコード時代の貴重なライヴ録音集。

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